2018年にソニー・ミュージックエンタテインメント
50年記念作として再演された
「HYPNAGOGIA〜ヒプナゴギア〜」は
僕のデビュー作でもあり
非常に思い出深い物語です。
本作は、「HYPNAGOGIA」の姉妹作として
書かれた作品で
「HYPNAGOGIA」の語源のヒプノスは、
ギリシャ神話に登場する眠りの神
その双子の兄弟がタナトス
死の神です。
人の心の中を描いた
全くトーンの異なるこの二作。
しかし、「HYPNAGOGIA」には
愛おしさの中に恐ろしさがあり
「THANATOS」には
恐ろしさの中に愛おしさがあり、
まさに姉妹作と呼ぶのに相応しい
二作となっております。
今回は、作曲・音楽監督の村中俊之が
「HYPNAGOGIA」の旋律を、
「THANATOS」の旋律に忍び込ませ、
そういった要素をさらに色濃く描写しています。
人の心は、幾重にも重なった層に
なっているといいます。
その面白さをリーディングハイで
二作上演できることを幸せに思います。
原作・脚本・演出
藤沢文翁